神奈川県藤沢市の文集に/市川愛凜

海学ファミリーの皆様こんにちは!

春満開、嬉しい季節となりました♪

この節目の春、中学生から高校生となる市川愛凜さんの海の学校での体験を活かした作文が、神奈川県藤沢市『砂丘』に掲載されたので、ご紹介させてください。

『知らないところで』

海が汚い。海に行った人と話すと最初にこの言葉を聴く。でも、汚しているのは私たち人間。人間がゴミを作らない日はない。あれだけ環境問題についてニュースで取り上げられても、プラスチック削減に取り組んでいても、ポイ捨てする人はたくさんいる。しかも海へのゴミの投棄の85%がアジア圏だという調査結果もある。

私はマリンスポーツをやっていて、よく海に行く。ゴミを見ない日はないし、漂っているゴミを見ると悲しくなる。台風の翌日はひどかった。浜辺が捨てられた缶やペットボトルで埋め尽くされていた。普段の浜辺にもタバコやビニール、細かいゴミから大きいゴミまで様々なゴミがたくさん落ちている。特に厄介なのは、マイクロプラスチックと呼ばれる小さなプラスチックゴミだ。最近ユーチューブやテレビで取り上げられるようになり、少しずつ知る機会が増えている。あれを拾うのはとても大変だし、海にいる生き物が食べたら消化できずに死んでしまう。プラスチックは水に溶けないので、ずっと海に漂い続ける。拾っても、砂をどかせば出てくる。このままだと2050年には海にいる生き物よりもマイクロプラスチックの方が多くなると言われている。

そうならないために様々な活動をしてくれている人がいる。でも、浜辺で袋片手にゴミを拾っている人を見ると、なんでルールを守っている人が拾わないといけないんだろう、なんで捨ててない人が拾わないといけないんだろうと思う。海を使わせてもらった以上、綺麗にしたいけれど、そう思うことはある。私が参加したときは、拾ったあとのゴミを写真立てに好きなように貼り付けて持ち帰った。みんな楽しそうで、自分も楽しかったけれど、決していいことではない。プラスチックだけではない。花火禁止と書いてあるのに花火をやってゴミはそのままとか、騒ぐだけ騒いでビール缶はそのままとかも本当にやめてほしい。誰も見ていないから、面倒だからを理由に捨てる人が多いが、ポイ捨ては立派な犯罪。ただ袋に入れて持ち帰ればいいだけ。そうすれば海にいる生き物が死ぬこともないし、みんなが気持ちよく過ごせるのに。ゴミを捨てる人に見てほしい。死んだ魚や鳥の腹の中から大量のプラスチックゴミが見つかった写真。亀の鼻にストローが刺さっている写真。アザラシにネットが絡まり動けなくなっている写真。あなたの安易な行動で、こんなことが起きているんだよって言いたい。

ゴミを拾いたくても拾えない人もいると思う。ゴミを拾ったあと、どうすればいいかわからないという意見が多かった。そこで、海岸にあるゴミ箱の数が少ないことが大きな問題だと思った。海水浴場なのに、ゴミ箱が設置されていない。だから1つのゴミ箱からゴミがあふれかえるし、浜辺も汚くなる。海岸のゴミ箱の数を増やせば、少なくとも海に漂うゴミの量は減る。今、ゴミ箱の設置を訴えかけている人が周りにたくさんいる。海を綺麗にしたいと思ってくれている人がたくさんいて、とても嬉しかった。他にも、拾ったゴミを引き取ってくれる店もある。この店を見て、人が多く集まる海の家や海の近くの店にこの制度を取り入れたら、海水浴客からサーファーまでたくさんの人が気軽にゴミ拾いすることができると思った。しかも、ゴミ拾いにだって楽しさはある。友だちと話しながら拾ったり、拾ったゴミの数を競ったり。小さな子どもから大人まで、みんな楽しそうに拾っていて、なんだかこっちまで楽しくなった。さらに、子どもも参加していれば、ゴミを捨ててはいけないことも学ぶことができる。

こうして、誰かが苦労して海を綺麗にするのではなく、みんなで協力して綺麗にすればいい。直接海に関わらなくても、日常生活で出るゴミを減らしたり、ビニール袋の代わりにエコバッグを使ったり、魚を買うときは認証マークのついた魚を買うなどできることはたくさんある。みんなで協力すれば、未来はもっと明るくなる。いつか落ちているゴミが少なくなったねと言える日が来てほしい。ゴミを捨てる人が1人でも減ってほしい。今まで学んだことをたくさんの人に広めていきたい。そして、今まで行ってきたことをこれからも続けていきたい。

市川愛凜

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